
とりあえず病院の出演者たち
多謝
このたびは舞台「とりあえず病院」へたくさんの方々がお見舞いに来て下さって
まことにありがとうございました。
開院する3週間前までは各ステージに100人未満の患者さんしかいなかったのです。
私たちは慌てて開院向けていろんなところへ宣伝しまくったり、チラシを配ったり
しておりました。
頑張ったおかげで1週間前、各ステージ200人越えることが出来ました。
遠いところでは京都、長野から来てくださった患者さんもいました。
本当に深謝です。
お陰様で私はようやく退院できました。少し肩が凝っておりますが、それ以外は元気
です。明日からマッサージへ行きますが、オススメのマッサージのお店をご存じ
でしょうか。今回は珍しく肩のみです。普段は腰なんですけどね。
3ヶ月間の稽古をして本番は3回ステージ。
なんだかよくわからない世界ですが、この本番を迎えるために3ヶ月前からずっと
稽古する作業は相当ハンパな気持ちでは出来ません。
だから、「役者の魂」の言葉が存在しているのです。
稽古場はまさに合宿みたいなもんですが、できれば楽しい環境の中で自分が
もっていない部分をお互いに吸収し合いながら高めて行けたらと思っていた。
しかし、人間は思い通りに運ばないのである。それが人生なのだ。
今回は去年の反省を生かして演出と脚本を集中するために自分の出番を減らした。
私の出番を期待していた方々に大変申し訳ございません。
ハッキリ言って私は「演出家」は向いていません。だはははは。
出演者が10人もいれば、10人の育ってきた環境、価値観があり、これをどうやったら
演出の言いたいことに対して理解してくれるのか。
10人に同じ説明した後、その場でやってもらうと違うものが出てくる。
最高のものもあれば、バカヤロー!ともある。まさに紙の一重だ。
もう時間がないので説明下手な私は自分の身体で「例えば。。」と演技を見せる。
実はこれも楽しい演出家の作業だった。この時だけ女優が出来るから。
新しいチャレンジをすることでまさに頭・身体・心をフル回転で使います。
ハッキリ言ってしんどいです。汗
でも、不思議なことに観て下さったお客様から「よかったよ!」「面白かった!」と
言ってくれただけで今までの苦労がぶっとびます。
だから、やめられませんですね。苦笑
自分が単純な人間でよかったです。
今回の作品をご覧になって受け入れる年齢層、聴覚有無、男女などデータがクッキリと
浮かんできました。そして、アンケートも正直な感想や意見をいただきました。
それまでは幅広いお客様が来て下さいました。今回はちょっと違った感じを受けました
が、これは私の中では想定内だった。
言っておきますが、私は「役」を頂けるなら何でもやります。
みなさんの気持ちを裏切ることもあります。それが私の仕事です。
今回のとりあえずメンバーは去年より少し成長が見れたかと思いますが、まだまだ
成長中なのでこれからも期待して温かく見守って下さると嬉しいです。
私たちをサポートして下さったゲスト出演:井手亮王さん、新井ゆかさん、高山睦子さん
本当に感謝しています。
井手さんは初めて聞こえない人たちと共演することで対等に接して下さり、そして演技の
アドバイスまで頂きながら稽古場を盛り上げて下さいました。
新井さんはCall Meからの仲間で今回も癒しマスコットでみんなの緊張した気持ちを解して
くれました。
高山さんは渋谷の手話サークルの講師。彼女のキャラクターをみてオファーしたのです
が、相当悩ませてしまったようです。引き受けて下さった勇気に感謝です。
経験不足な演出家でスタッフさんに迷惑をかけ、それも関わらず支えて下さって深謝です。
今回は補聴器のハウリング事件が起きました。
これからもこういうケースが出てくると思いますのでここで説明したいと思います。
実は劇場内で補聴器のハウリングがずっと鳴りっぱなしの方がいました。
しかし、補聴器をしている本人はそのハウリングが聞こえません。
特に金曜日の夜がすごい音だったようです。
聞こえない、手話の世界を知っている聞こえる方は理解できるのですが、まったく知らない
方から聞くと「ずっとノイズが鳴っていてうるさい」としか、判断できません。
そうなると補聴器ではなく、音響さんの仕事センスに問われてしまいます。
プロだったら、そんな音を出しませんし、まったくありえないのです。
私たちの舞台は聞こえない人たちが観てくれると思うのでこのケースはこれからも出てくるだろう。
私たちはその問題点を対策していきたいと思っています。
本当に金曜日のお客様に大変ご迷惑をおかけにして申し訳ございませんでした。
最後になりましたが、たくさんの方々観にきてくださってありがとうございます。
これからも「とりあえず」メンバーをよろしくお願いいたします。
深謝!
~とりあえず病院のアルバム~

劇場の前の看板

本番前の私です。

同じ楽屋の新井ゆかちゃん

同じ楽屋の高山さん

同じ楽屋のゆうかおばあちゃん